お知らせ

4月8日入学式での学校長式辞

16.04.08

平成28年度 大阪成蹊女子高等学校 入学式式辞

 
「春が来たから桜が咲くのではなく、桜の花に誘われて春が来る」という言葉があります。春のこの佳き日、ご来賓の方々、並びに多くの保護者の皆様方に御列席を賜り、大阪成蹊女子高等学校の平成28年度入学式を挙行いたしますことは、私たちの大きな喜びであり、ご列席の皆様方には厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。
 
ただ今、普通科569名、美術科119名、計688名の入学を許可いたしました。新入生の皆さん、保護者の皆様、ご入学誠におめでとうございます。
皆さんが入学する本校は、過去6年間、府内の最大規模を誇る女子高校にまで発展しており、今年は過去30年間で最大となる688名19クラスの新入生を迎えます。教職員をはじめ在校生一同、皆さんのご入学を、心から歓迎いたします。
保護者の皆さま、15年間大切に育ててこられたお子様のご入学、誠におめでとうございます。義務教育が終わられるまでのこの間、日々お子様の成長を温かく見守り続けられたことと拝察し、改めて敬意を表する次第です。加えて、府内に多数ある高等学校の中から本校を選ばれ、入学していただいたことに感謝するとともに、これからの本校での3年間の学びの中で、自立し、立派に成長されるよう、全教職員は常に生徒に寄り添い、導き、充実した高校生活を過ごされるよう、全力を挙げて取り組む所存でございます。今年は、生徒数が多いとは言え、コースによって違いはありますが、全コースの平均では1クラスあたりの生徒は36.2名で、これまでと同様に、手厚い教育を行うこととしています。
今、本校は、創立83年を迎える伝統校として、建学の精神に基づく女子教育に邁進しております。この建学の精神を踏まえた人間力育成については、後程、理事長・総長より紹介させていただきます。この輝かしい伝統を掲げながら、進取の精神にも富み、本年度、大阪の私学では初めてとなる専門学科の美術科を設置し、2学科5コースからなる総合タイプの女子校として全国有数の規模に成長しています。本校の5つのコースは、それぞれの特色を更に発揮して、生徒の皆さんの期待に応えられるコースとして毎年進化し続けています。
このような特色の拡大、量的拡大に加えて、学校教育力の質的向上は現在の本校の教育方針の柱であり、生徒のニーズに応えた充実した教育活動を推進しております。これまで、全国に先駆けた「女子に特化したキャリア教育」は文部科学省の指定を受けて、本校の特色ある教育の基盤となってまいりました。今、このキャリア教育は、社会のニーズに応えた「グローバルなキャリア教育」へと更に発展しています。本年5月には、台湾の姉妹校から32名の生徒が交流に来られます。また、アメリカから3名の短期留学生を受け入れます。そして、全生徒には海外修学旅行を予定しています。そのために必要な使える英語力の充実を図っており、授業では少人数展開によるALTの指導、課外では世界最大の英会話教室であるベルリッツ・ジャパンによる無償の英会話講習など実践的な英語教育を展開します。これらは、現在の大阪成蹊女子高校の新たな特色になりつつあります。
保護者の皆様には、お子様のこれからの3年間の学びが、より充実したものになるよう、本校の教育方針へのご理解とご支援を賜りたく、よろしくお願いいたします。
 
 さて、生徒の皆さん、改めてご入学おめでとうございます。入学されるにあたって、充実した高校生活を迎えるため、是非、実行してもらいたいことをお話します。
それは、「将来の夢と希望の実現に向けて、学ぶ目的をしっかりと持ち、精一杯努力しなければならない。」ということです。
本校のキャリア教育では、これからの多様な社会の中で生きるために欠かせない、女性の主体的な生き方を学びます。そのためには、自分の将来について、夢と希望を持つことが極めて大切です。夢のない生き方ほど、つまらないものはなく、また達成感や充実感も得られません。成蹊での学びの中で、将来、自分はこうなりたい。こんなことがしたい。是非、自分自身の目標を見つけてください。そんな夢を持つことが、学業をはじめとして高校生活がきっと充実することでしょう。目標、夢の方向が決まれば、その実現に向けて、皆さん方には最大の努力を期待します。
本学園にある「びわこ成蹊スポーツ大学」で客員教授を勤められている佐々木則夫さんは、全日本女子サッカー、なでしこジャパンの前監督として大変活躍された有名な監督さんです。佐々木先生は、先週行われた大学の入学式の祝辞の中で、ご自分の体験から夢や希望を実現するには、努力しかないと力強く述べられました。
日本女子はそれまでのワールドカップで過去5回の出場にも関わらず、わずか3勝しか勝てない状況でした。2011年のドイツでの女子サッカーワールドカップで監督として選手の夢である初優勝へと導かれたのですが、並々ならぬ練習と秀でた戦略を駆使されたと聞いています。夢を実現するために、あらゆる努力をされ、初優勝という夢を現実のものにされました。佐々木先生は、努力が成功を導く原動力であることを、御自分が見事に示され、そのお話をされました。私たちの目標が偉大であっても、たとえ小さいものでもかまわない。また実現できる可能性が大きいとか、小さいとかも関係ありません。どんな目標でも、私たちが信じ決めた目標に向けて、努力することが最も大切なことです。
大阪成蹊女子高校での3年間、皆さんが立てた目標が実現できるよう、皆さんの努力を期待します。学校は、皆さんの目標が実現できる最後まで、皆さんを導き、支えたいと思います。
 
最後に、「成蹊プライド」という言葉を紹介します。大阪成蹊女子高校に学ぶ私たちは、自分自身に誇りを持ち、更に自分たちの学びの場である大阪成蹊女子高校を愛し、学校に誇りを持つ気持ち「成蹊プライド」、を育てています。その気持ちは、学業にも繋がり、皆さんが大きく成長する力になることでしょう。すばらしい本校の学びの中で、皆さんがそれぞれの目標に向かって、たゆまぬ努力を続けてください。
入学された皆さんが、本校で大きくかつ立派に成長し、光り輝くことを願ってやみません。
今日の日を忘れずに、大阪成蹊女子高等学校で、有意義な高校生活を送ることを心から期待して入学式の式辞といたします。
 
平成28年4月8日
大阪成蹊女子高等学校長 紺野 昇
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