お知らせ

1月7日始業式での学校長式辞

19.01.07

平成30年度 大阪成蹊女子高等学校 第3学期始業式式辞

 

全校生徒のみなさん、明けましておめでとうございます。

新春ということで今日はみなさんに日本国内全体のこの一年間のグローバル化についてお話したいと思います。

具体的には、増加する外国人観光客についてです。

日本全体の、10年前の訪日外国人観光客数は年間835万人でした。

しかし昨年は過去最高の3000万人を越えました。つまり10年間で3倍以上になったのです。

特に大阪は、外国人にとって人気のある訪問場所となっています。

 

外国人観光客が増えることは日本にとって基本的にいいことです。

日本を理解する人が増えますし、また日本の中でお金もたくさん使ってくれます。

何より、日本に魅力を感じてくれる外国の人が増えていくこと それ自体がうれしいことです。

観光客が増えた理由は、現在の経済政策によって円安になったこと、アジアを中心に豊かな人が増えたこと、国や自治体や個人の努力によって受け入れ態勢が整ったことなど、たくさん理由があります。

 

さてこの話題をもう少し身近なところに移します。

みなさんは、街を歩いていて、訪日外国人観光客の人たちに道を聞かれたことはありませんか。

実は私は天王寺に住んでいて、動物園前まで歩いてこの動物園前駅から相川まで通勤しています。

この駅の周辺には外国人の若者向けの安くて機能的なホテルがたくさんあります。

ですから自宅周辺で外国人に道を聞かれることがよくあるのです。

 

私は仕事の後、自宅の近くで外国人に道を聞かれたときに心に決めていることが一つあります。

それは道を教えてあげるとともに、晩ゴハンに誘ってあげるということです。

晩ゴハンといっても通天閣の近くで串カツをおごってあげる程度ですが、それでも彼らは日本という外国で、地元の人間の親切に触れてとてもうれしそうな顔をします。

 

私は彼らにこんなことを話します。

「私は若いころから様々な国で仕事をしたり旅行をしたりしてきました。

そしていつも現地の人たちの親切に支えてもらってきました。

だから今は、みなさんに私が親切を返す番だと思っています。

みなさんが国へ帰って将来豊かになったら、そして、その時に、日本から来た若者があなたの国を訪れているのを見たら、ぜひ今度は彼らに晩ゴハンをおごってやってください。その時があなたの番です。」と言うことにしているんです。

 

これまでこうして食事をともにした人は、たぶん20カ国 100人以上になっていると思います。私自身にとっても楽しい経験でした。

さて、成蹊女子高校の生徒のみなさん、こんな風に日本中にグローバル化の波が押し寄せていますし、大阪市内や相川周辺でも国際交流の機会があります。

今みなさんがいるこの場所からも世界を感じることができるのです。

やがてみなさんは本当に世界の舞台に出ていくわけですが、それまでこの学校でたくさんのことを経験してくれたらと思います。

将来国際舞台で活躍するみなさんへの新学期最初のお話とします。以上です。

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