12月24日終業式での学校長挨拶
20.12.24
令和2年度 大阪成蹊女子高等学校 第2学期終業式挨拶
-令和2年度 2学期終業式を迎えて-
皆さん、おはようございます。今日は2学期の終業式です。
凄くすごく短い夏休みのあと、8月17日から始まった長い2学期も今日で終わりです。
そして今日は、Xmas Eve☆
なんだかウキウキ、楽しい気持ちになりますね・・・とはいかないのが現実です。
新型コロナの収束が期待できるような状況ではないし、寒波もやってくるし、最近は地震のニュースも多いし・・・なかなか元気に明るく、前向きになれない状況のまま2020年が終わろうとしています。
一方で、医療従事者の方々をはじめとして、私たちが感謝してもしきれない業務を必死にこなしてくれている人たちのことを思ったり、仕事が激減している人たちのことを考えたりすることで、日々をしっかり過ごそう、という気持ちが沸いてくる2020年の終わりかもしれません。
そんな2020年を私も漢字1文字で表してみました。
「想」
「想」には、思いをめぐらす、という意味があります。
コロナ禍で、友人などと直接会って話したりする機会は減りました。
直接会っていてもマスクで相手の表情がすべて見えることもなくなってしまいました。
表情がすべて見えていた今まででも人の心の中を見ることはできないので、色々と思いを巡らせていたと思いますが、今はもっと、もっと、「会えない人・行けない国・できなくなったこと」などに思いを寄せることが多くなっているはずです。
郷ひろみという歌手を知っていますか。
ひょっとしたらもう昔の歌手になっているのかもしれませんね。
彼の歌の中に、「会えない時間が愛育てるのさ。目をつぶれば君がいる」という歌詞があります。
会いたいけど会えない、でも目をとじて思いを巡らすと、その人のことを近くに感じ、思いが深まる、ということだと言えます。
離れていてもリモートでいつでも顔を見て話すことができる今では、目を閉じて会いたい人のことを考える・・・ナンテことを皆さんはしないのかもしれませんが、コロナ禍の今、私にはとても大切なことのように思えるのです。
「相手を思う気持ち」そして「想像力」・・・人間が持てる素敵な力ですね。
気になる言葉で検索をすれば答と思える記事がすぐに出る、会えなくてもLINEやTwitterなどのSNSで世界中が繋がっていると思えたりする世の中にも良いところはいっぱいあるけれど、ゆっくりと流れる時間やできないことを受け入れることもコロナ禍の今では必要なことではないでしょうか。
今年もあと1週間で終わります。
凄く寒い年末年始になる、と報道されています。
コロナ対策は何が万全かはわかりませんが、寒さ対策なら大丈夫ですよね。
体調管理には十分気を付けて、事故や事件に巻き込まれることなく、健やかに新年を迎え、1月6日の始業式に皆さんと元気に会えることを願っています。