お知らせ

4月7日入学式での学校長式辞

21.04.07

令和3年度 大阪成蹊女子高等学校 入学式式辞


依然として世界中が不安と不自由を感じる日々ではありますが、今年も満開に咲いた桜を見ると春の訪れを感じ、心が和み、優しい気持ちになります。
この佳き日に、大阪成蹊女子高等学校の入学式を挙行できますことは、教職員一同、この上ない喜びであります。

ご来賓の方々にもご出席を賜り、高いところからではありますが感謝申し上げます。
また、モニターを通してではありますが、保護者の皆様におかれましては、お子様のご入学、誠におめでとうございます。
私たち教職員一同、全力でお子様の教育に取り組んでまいります。
ご家庭におかれましても、本校の教育方針にご理解、ご協力をいただきますよう、お願い申し上げます。

ただ今、入学許可をした、普通科404名、美術科106名、計510名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
教職員ならびに在校生一同、皆さんの入学を心から祝福し、歓迎します。

今日から始まる高校生活は、長い人生の中でわずか3年間です。
しかし、皆さんの心も身体も大人へと成長していく最も大切な時期でもあります。
人生を振り返った時に忘れられない3年間であってほしいです。

そこで、私から2つのことをお話しします。

1つ目は、高校生になったという覚悟を持ってほしい、ということです。

本校には、本日入学をした皆さんを含め、1401名の生徒が在籍をしています。
集団としてのルールや約束事を守ることはもちろんですが、高校生になったのだから他人から言われなくても自ら考える、自ら動く、という覚悟を持ってほしいのです。
覚悟が足りなければ、逃げることや甘えることが多くなり、自分の都合の良い考え方へと変化していきます。

本校生の一人ひとりが、「居心地の良い距離感が保てる」よう、覚悟を持って自分自身をコントロールできる集団であることを強く願います。

次に2つ目です。それは3年間でそれぞれの「学びの履歴書」を作ってほしい、ということです。

現在、日本の高校への進学率は97%を超えており、誰もが高校に進学していると言えますが、義務教育ではないので、学歴や資格などを書く履歴書には、高校からを記載することが一般的です。
高校に入学した皆さんも履歴書に書くことができた、と言えます。

一方、「どこの学校に行ったか」より「そこで何を学んだか」が重要だ、とされる世の中になっています。

皆さんの職業が「学生」あるいは「高校生」であり、その仕事内容は、「学習すること」「授業を受けること」なのは明らかです。
しかし、高校で学ぶ内容は難しくもなり、興味・関心が持てなかったり、わからなくなってくると、これが何の役に立つのだろう、と考えたりして一生懸命に取り組まなくなることも多くなります。
 
何の役に立つか、は今わかることではなく、いつかわかることです。
とにかく何事にも一生懸命取り組むことを学んだ、これも立派な学びです。学ぶということは、結果がでることばかりではありません。
気づきや発見でも良いのです。

また、学ぶことイコール真面目に授業を受ける、ということだけでもありません。
学ぶ機会は、どんなところにもあります。皆さんの学ぶ意欲・学びたいという気持ちが大切です。

いわゆる履歴書には、高校入学と卒業という決められた項目しかありません。
これから始まる大阪成蹊女子高校での3年間で私が皆さんに作ってほしい「学びの履歴書」には決められた項目はなく、どんな履歴書になるのか、期待しかありません。
是非、たくさんのことを学んでください。その学びは、いつか皆さんの役に立つことばかりです。

最後に、私たちができる感染防止対策をしっかり続け、マスクをしていても口角をあげ笑顔を忘れない、今よりも一歩前へ・・・の気持ちを大切にする日々を過ごすことを願って、私の式辞といたします。
 
令和3年4月7日

大阪成蹊女子高等学校長 若林 智子

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